日本でウーバーが普及しない理由
ひとまず言ってしまえば、白タクは違法であるからでしかないのだが、政府として白タクを合法化してまでウーバーの導入を進めない理由は、日本にはウーバーが必要ないからであろう。
確かに、移民が来て最初に就く仕事がタクシー運転手であるような国では、タクシーの品質を担保するシステムとしてウーバーが必要なのであろう。
が、日本ではまず国家が白タクを排除することで、加えて社会的に成熟して民度を上げることでタクシーの品質を担保することができてしまった。
なので、空港でウーバーアプリを立ち上げて、ウーバーに中間マージンを払う必要はなくタクシー乗り場に行き手を挙げるだけでよいのである。乗客とタクシーのマッチングからアプリのような品質を担保する中間流通を排除できたともいえる。
つまり日本はすでにウーバー後の世界にいるのである。
ウーバーなど普及のしようもない。
これは電子マネーの普及でも同じ話が言われていたが、Suicaがある日本においてQRコード決済など退化でしかないのに、現金決済の割合が高いことがさも遅れているかのような文脈で語られていた。
これこそむしろ自らのビジネスのために日本社会の進化の方向を捻じ曲げようとする言説であろう。
日本はすでにQRコード後の世界にいるのである。
ダボス会議の件についても、経済の話にジェンダーやストローなど矮小なファッションを持ち込み何かを成したかのようにドヤるのがいかにもヨーロッパらしいけれども、
自分なりのフェアネスを持つなら、そんな脇の、本質ではないところではなく、もっと議論の本質の部分に対して表明した方が重みがあるのではないか。
